月がきれいですね
I
I LOVE YOU は日本語で?
「愛している」という言葉のはなし。いまはドラマでも好きな相手に対してよく使われますが、昔はめったに使われていませんでした。
英語教師だった夏目漱石の逸話。
生徒が「I love you」を「我、君を愛す」と直訳したところ、
「日本人はそんなことは言いません。月が綺麗ですねとでも訳しておきなさい」と指摘したそうです。
なんともステキではないですか。
といってもこれは都市伝説であり、本当はどうかはわからないそうです
月が綺麗ですねの意味
漱石はなぜ「月が綺麗」としたのか、その意味を勝手に考えてみました。
・日本人にとって欧米人と違ってストレートな表現は逆に野暮だと考えている
・仏教では「愛」は欲求が伴ったように感じるから別の言い方に変えた
・美しいものを介して愛を表現する。比喩がかっこいい
・君を愛するというのは、周りのすべてを愛することである(という哲学的な考え方)
まあ、恥ずかしいから言い換えただけでしょうけど。
ほかには表現方法はないものか?
確かに私たち日本人は恥ずかしがり屋です。「愛してる」なんて言えるはずがない。かといって「月が綺麗」じゃだぶん現代では伝わりません。
恥ずかしくなくて、それでも愛を伝えられる方法はないか、これまた勝手に考えてみました。
「心から感謝している」★★
これはいろんな意味にとれるからLOVEとは少し離れますが、悪くはないです。でも「心から」っていうのが口語体では恥ずかしいですね。
「生まれ変わっても同じ家族がいい」★★
これは実は、私の父がいつも母に言っていることば。
また母と結婚したいそうです。いいですね。また私が生まれるかな。
「あなたがいてよかった」「あなたがいて助かった」★★★
これは結構使えそうです。たとえば子供だって親に「あなたを産んでよかった。」って言われたら嬉しいっていうじゃないですか。じゃあ、「僕の人生にあなたがいてよかった」「あなたがいて助かった」とかいいんじゃないですか。
「好き」とか「愛してる」とか直接的には言えないけれど、深い愛情を伝えたいという方は、夏目漱石で試してみて、次に「君がいてくれてよかった」と言うのはどうでしょう。
「ありがとう」だけでは伝わらないことがありますからね。