木のせいろに関する11の質問


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木のせいろは最近とても人気です。健康管理のためダイエットのためなど、野菜のせいろ蒸しや下ごしらえなどいろんな使い方で活躍しているようです。

木のせいろはかびるとか壊れる、そんな固定観念がある方も多いようですが、使い方さえしればそんなすぐにはかびたり壊れたりしないんです。それどころかとてもおいしく、いいことだらけ。写真のようなごはんの温め直しも3分でできます。

お問い合わせの多い「木のせいろの11の質問」

 

「電子レンジはなぜ使わないのですか。」

それは、レンジで温めるより木のせいろで蒸したほうがだんぜん美味しいから、しかも冷めても美味しいからです。もうひとつは安全です。

米医学会では「レンジ加熱が老化の原因である」というメイラード現象と老化の関係も発表されました。レンジでは老化の原因になるAGEが増えるという発表でしたが、そのほか安全性に関しては様々な角度から多様なご意見があるので、気になる方はお調べください。

「せいろがあればレンジは要りませんか」

電子レンジを使わない方も多くはなっていますが、レンジ加熱用の冷凍食品などはせいろでは温めづらいです。
また、冷凍ご飯の塊は半解凍してからでないと蒸しにくく時間がかかります。冷凍食品を頻繁に使う方にとっては、せいろだけでは不便な場合もあります。

「せいろとレンジでは味は違いますか」

木のせいろでご飯を温めると炊き立てご飯の美味しさを味わえます。冷めても美味しいです。さらに何度か温めなおしをすることもできます。レンジ特有の保温臭もありません。

レンジはマイクロ波加熱で水分を温め、せいろは素材そのものを温めるので加熱原理が違います。

せいろの野菜蒸しは水っぽくならず、冷めても美味しい蒸し野菜が食べられます。肉まんなどが断然美味しいのも同じ理由です。

「せいろはカビませんか」

濡れたまま室内に放置したり、湿気が多い場所にほったらかしにしておいたり、濡れたまま翌日も使い続けると、かびることがあります。
かびないためには、しっかり短時間で乾かすこと、乾かし方のコツを知り、収納の場所、収納方法を覚えてください。
慣れればずっとかびることなく使えます。意外と簡単なのでキッチンパラダイスでは取説をお付けします。7~8年使っているものもありますが、かびたり壊れたりしていません。

「せいろは何年もちますか」

木のせいろの耐久性は、1週間に何度使うか、素材が何でできているかで違います。ヒノキより白木、白木より杉のほうが壊れるのは早いです。サイズでもやや違います。大きいほうが壊れにくいと感じます。

またせいろが新品の場合は熱による収縮に弱いので、しっかり水に浸さないと壊れることもあります。
キッチンパラダイスの経験では、頻繁に使う方は安価な杉せいろでは壊れるのが早いです。(そのような理由から、現在杉せいろはキチパラでの取り扱いありません)

白木のせいろなら上手に使って平均5年くらいから20年くらいと耐久性には幅があります。焦がさないように、壊れないように、カビさせないようにするためにはいくつかのポイントがあります。覚えれば意外と簡単です。取説を読んでください。

「蒸し布はどんな時に使うんですか」

蒸し布(ふかし布)はぜひお使いください。小さめのを買うと使いやすいですし、乾きやすいので毎日使うのに清潔で便利です。お赤飯やおこわでは大きいものが要ります。レタスなどを敷いたりしてもいいと思います。
クッキングペーパーを敷いても蒸せますが水滴が残ります。肉の脂などが気になる場合はお皿やクッキングペーパーがいいでしょう。

使い方は、良く濡らしてから絞ってから使います。煮沸させると殺菌になります。
使い終わったら洗剤を付けずに洗います。汚れがひどく洗剤で洗う場合には、よくお湯で洗ってください。

「せいろは二段必要ですか?上と下とでは蒸し具合は?」

使う頻度が多い方は、せいろを2つ購入して交代で使うとカビにくく長持ちします。2段を同時に使う場合、上と下とでは蒸し具合が違うこともあります。特に下部に素材を詰め込んだ場合です。通常は下から出来上がり、上は加熱がやや弱いです。

「使用後は直射日光にあてていいですか」

十分に風通しがよければ乾きます。木は急激な温度変化が苦手で夏の日光に何時間もあてると壊れやすくなります。日光で急に乾かすのは避けましょう。冬の日差しならさほど気にしなくてもいいでしょう。早く乾かしたいときは、よく拭き上げることです。

「せいろを使って良いことは」

セイロで蒸した野菜を食卓に出すだけで、野菜の美味しさを十分に味わえるだけでなく、食卓が豊かになります。
蒸し料理は栄養素を逃さず簡単おいしく健康的な調理法と実証されています。
また毎日のごはんをせいろで温めれば、レンジご飯や、長時間いれっぱなしの炊飯器臭のするご飯には無い満足感があります。
木のせいろを食卓にだすことで、家族が喜ぶのはもちろんのこと、子供たちがその使い方を覚えることもせいろの良さを言えるでしょう。

「せいろ専用鍋でなくてもいいですか」

はい、大きささえ合っていて安定すれば普通の鍋にのせて使えます。十分な水の量が沸かせればよいですが、水が少ないとお湯がなくなりせいろが焦げます。またせいろが鍋より大きいと、コンロの熱でせいろが焦げることがあります。蒸し板を使うと便利ですが、火が強いと蒸し板が熱くなりすぎて逆にせいろが焦げたりします。中華鍋に直接のせる場合もお湯が減りやすくせいろが焦げたりすることもあるので気を付けてください。

「お肉や魚は直接のせていいですか」

野菜の場合は直接のせてもよいでしょうが、肉や魚はせいろが汚れますので、蒸し布・クッキングペーパー・お皿など・葉物野菜などの上にのせてください。