保存容器を使い分ける その2

「保存容器は賢く使い分ける その1」に引き続き、保存容器の使い分けの説明です。

ガラス容器とスクリュー式ガラス容器、琺瑯容器について。

ガラスには、以前ご紹介した超強化耐熱ガラスにような進化系もありますが、ソーダガラスが一般的です。

ガラス保存容器(WECK)

一般的なガラス容器は、このようなソーダガラスです。蓋もガラスになっている(写真右)場合は、密閉度は期待できません。ガラス蓋をかぶせて調理済みのものを、冷蔵庫に入れたりするのは冷蔵庫の匂いのもとになります。
でも一時的に保存するだけなら、ガラスなのでこびりつきや匂いもなく便利です。

ガラス蓋のかわりに、プラスチック蓋ならしっかり閉まり調味料入れに向いています。(パッキンをつけて、真空にすることもできるので、このようなガラス容器はパッキンとともにジャムやピクルス、常備菜どの長期保存に使われます。パッキンを2つのクリップで留めて、鍋にいれてたっぷりの水を15分以上沸騰(煮沸密閉)。真空になるというものです。
ジャムづくりの方にはとくにお勧めです。WECKはかわいいので、いろんなものを入れて飾っておく方も多いです。重ね収納もできます。レンジは使用できません。

スクリュー式ガラス容器(チャーミークリア)

スクリュー式というのは、蓋がネジみたいになっている容器のこと。プラスチックもスクリュー式ありますが、それならガラス製が断然おすすめです。

出汁や、ドレッシング、タレ、スープなど、液体のものを入れておくのが一般的。上が広口で出し入れしやすく、中身がよく見え、スクリュー式だからこぼれず、また臭いももれません。ガラス製なのであとあと匂いや菌が残ったりすることもないので、出汁やタレなど手作りのものを冷蔵庫に入れておく方は、ぜひこのチャーミークリアがオススメです。タレなどはどうしても匂いが残りやすいですし、出汁も毎日使うとプラスチックだとわずかな匂いが気になり、菌も発生しやすくなります。

ホーロー容器

私がもっともたくさん使っている保存容器が琺瑯です。
琺瑯容器の中には欠けやすく傷がつきやすいものがあるので、これまでく敬遠される方も多かったようです。おそらく鋼板が薄すぎたり、コーティングが薄かったりする場合でしょう。目安としては安価なものや軽すぎるものは避けたほうがいいと思います。

琺瑯にはすばらしい特徴があります。
・酸や塩分に強いので、漬物、味噌、梅干し、ジャムなど長期保存向き。
・匂い移りにくく、洗うのも簡単。
・表面はガラス質コーティングなので、ガラスと同様、料理の風味と質が変化しにくい。
・直火、オーブンが使える(蓋をはずして、弱火で)。
・熱伝導が良いので、冷蔵庫の中の保存に最適。
・冷凍もできる。
・白いので中身の状態がわかりやすい。

ゼリー型どったり、火にかけて温め、蒸しをしたり、下ごしらえに使ったりといろいろできますが、なんといっても一番使うのが、冷蔵庫や冷凍庫での保存。鋼板は熱伝導が大変よく、すぐにキーンと冷えて蓄冷します。プラスチックや普通のガラス容器より早く冷たくなるのです。効率的に保存できるので、長く保存ができます。

重ねて収納もできますが、中身が見えないので、ラベルシールをはっておくとよいでしょう。直接書く場合はホワイトボード用のマーカーなら取れやすいです。油性ペンで書いても油用マジックリンひと吹きで落ちます。

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