IHフライパンの不都合な真実
IHのフライパンでお悩みの方へ
IHクッキングヒーターでフッソ加工のフライパンを使っている方に頻繁にお聞きするのが、
すぐにフッソ加工がくっつきやすくなる、あるいはフッソ加工が剥げる
というお悩みです。
買っても買っても、IHで使うとフッソ加工がすぐにダメになってしまう。
以前は、社員食堂のIHコンロで使っていたフライパンが1ヶ月でくっつくようになったというご相談も受けました。
こまったものです。これには理由があります。
IHフライパンがすぐにダメになる理由
こちら↑は、ナショナルのHPからお借りした「IHクッキングヒーターのメリット」です。
IHのメリットは、すぐに温まる、すぐにお湯が沸く。便利です。
逆にフッソ加工のデメリットは、急激な温度変化。
つまりメリットを生かそうとすると、フッソ加工は相性が悪いということになります。
薄手フライパンと厚手のフライパンの違い
特に、底薄のフライパンは数十秒で高温になるので、軽くて便利ですが劣化は恐ろしく早いことになり、
底厚のフライパンは少々お高い場合が多いですが、温度が上がるのがすこしゆっくりなために少し劣化が遅くなることになります。
対応の仕方
フッソ加工のためには、中温かそれ以下で温めるのが一番よいと思います。
または、少し底厚を買うということもひとつの手だと思います。
さらに、こんな質問をされることもあります。
「ガスコンロでもIH用フライパンを使えますか?」
もちろん使えますよ。
中には、「現在はガスコンロなのに、いつIHになるかわからないから、早いうちにIH対応のフライパンにしておいたほうがいいのではないでしょうか?」と聞かれることもあるのです。
参考までにこちらをご覧ください。ナショナルのHPの【IHとは?】の解説です。
聞いたことがあると思いますが、IHは、磁力のあるもの(磁石にくっつく素材)でないと、使えないというのが原則です。
もちろん最近ではオールメタルなどもありますが。(これはデメリット多いので後日書きます)
炎でなく、磁力の抵抗によって発熱させているからです。
アルミや銅、ステンレスも高級なもの(18-10)などは磁力がないので使えません。(最先端のIHは使える謳っているものもありますがデメリット多いので後日書きます)
フッソ加工フライパンの多くは、基板がアルミの場合が多く、それでは使えないため、どうしても発熱体を使う必要があります。
最近は、ステンレスを基板にしたり、はり底をステンレスにしたりすることが多いようです。磁性シートなるものを底に張り付けることもありますね。
磁力はガスコンロには不要です
ガスコンロでもIH用は使えますが、この磁力はガスコンロには不要なんです。
この磁力(発熱体)を組みこむために価格が上がっている場合が多いのです。
そのせいで重量が重くなる場合もあります。
ガスコンロの方は、もし2種類あるブランドならガス用フライパン(IH非対応)で十分だと思います。
最近のIH対応フライパンの動き
最近、どこのメーカーも、できるだけ「IH対応」のフライパンに一本化しようとしているのが見え隠れしています。百貨店でも、一つのブランドで「対応・非対応」の2つを確保するのがイヤなのか、お客様に違いが説明できないからか、、最近は「IH対応」の一本化に傾いているようです。ようするに売りやすいものを売っているとしか思えない気がしますが、そういう流れなので仕方ないでしょう。
「IH対応のフライパンのほうが高級でかっこよく、最先端ですよ」、みたいな言い方をする販売員さんもいて、それはどうなのかなと思います。
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