フッソ加工フライパンをダメにする3つの使い方

2023

フッソ加工をダメにする3つの使い方

「フッソ加工のフライパン、どれくらいでダメになりますか?」

某有名フライパンメーカーの人にそう聞くと、「使い方次第ですが、だいたい2年くらいです。」と言われました。

ですが、私は内心思いました。

いや、もっと早くくっつきやすくなりませんか。

特に安価なフライパンは半年くらいでくっつくようになるし、たまに数回使ったら「もう卵がくっつきます」という人もいます。

そもそもフッソ加工はなんでこんなにすぐ悪くなるんでしょうか。

フッ素加工の特徴とは

フッ素加工を、フッ素樹脂加工とかテフロン加工なんていう場合もありますが、ようはどれもフッソ加工です。

テフロンはアメリカのデュポン社の商標登録のフッソ加工というだけ。コーラの中のコカ・コーラみたいなもの。フッソ加工の中には、ダイヤモンドコーティングとか、マーブルコーティングとかあり、テフロン加工の中にもプラチナストーンとかシルバーストーンとかそのレベル(強度)によって名称があります。

このようなフッソ加工フライパンの基板(フライパンの中身)の多くはアルミニウムで、そこに素材がくっつかないフッソ加工のコーティングが施されています。

とても便利なフッソ加工のコーティングですが、苦手なこともあるのです。

それは、260℃以上の高温に弱いことと、急激な温度変化に弱い金属ヘラなどに弱い長時間いれっぱなしにすると劣化がすすむことです。

そこで、今日は、あなたがフッソ加工をダメにしている3つの使い方をご紹介します。

①余熱を強火にするとダメなる


この実験は2000円(20cm)のフライパンを強火で温めて、何秒で200℃を超えるかを計ったものです。

フッソ加工表面温度 25℃→200℃にあがるまで40秒でした。

フッソ加工の耐熱温度は260℃です。

このまま強火を続けると1分過ぎると危ない温度域になるでしょう。一発でアウトです。余熱だからと思っていても、せっかちに強火にしてしまうと適温の150℃~180℃をあっという間に超えていき、やってはいけない空焚き状態になります。

薄いフライパンであればあるほどもっと時間は早いでしょう。

フッソ加工の劣化は260℃の高温だけではありません。
温度変化が激しいとダメになりやすいのです。

上手に長持ちさせるには、中火以下。できれば弱火に近い中火で余熱してください。
(中火は、火の先端がフライパンに届く程度)

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実験では、

25℃→160℃の適温までにかかる時間は、中火以下で余熱すると

20cmの薄いフライパンでは、1分40秒

かなり厚底フライパンなら、3分はかかる

厚みのあるフライパンは、どれも時間がかかると考えたほうがいいでしょう。

②汚れをキチンと取らないとすぐダメになる

フッソ加工に汚れがついたまま、きちんと取らずに続けて使うと、フッソ加工の効力はすぐ落ちてしまいます。
効力がおちると、さらに汚れが取れにくくなり、汚くなります。

ダメになる原因は、くっつきやすいだけでなく、汚れを取り切れてなかったからということにもあります。

フッソ加工の表面が汚くなってる方、ちょっと爪でその部分をこすってみましょう。黒い汚れがポロポロ剥げてくるでしょう。きちんと汚れを落とさなかった調味料や油の汚れがたまっているわけです。

フライパンに料理をいれっぱなしにせずに、汚れはきちんととり、水気も拭きましょう。

たまに、重曹を大匙1ほど入れてお湯を沸かして、ぬるま湯になったらスポンジで洗います。これをたまに実践すると、汚れがだいぶ浮いてきます。(例外あり。またアルミがむき出しになっていたら重曹は向かない)

汚れたフライパンには洗う前にお湯か水を入れておくのも劣化を防ぎます。

注意:フッソ加工には無数の穴があいており、重曹(弱アルカリ)が、基板のアルミニウム(酸・アルカリに弱り性質)を劣化させることも考えられます。また重曹の研磨力でコーティングを劣化させることも。ティファールも推奨してないそうです(ネット情報です)。安価なものやコーティングが薄いものは重曹は避けたほうがいい場合もあります。メーカーの説明に従ってください。ちなみにキチパラで過去販売していたプレミアムフライパンは重曹洗いができます。(フッソ加工に悪いのではなく、基板のアルミに浸透するので良くない)

③熱いフライパンをすぐに水につけるとダメになる

①でフッソ加工は温度変化が苦手だと書きましたが、180℃のフライパンを水(20℃くらい)につけるのも同じです。とくにダメにしてしまう原因のひとつ。冷めてから洗うか、お湯をいれるか、とにかく温度変化を避けた洗い方をしたほうがよいです。

では、上手にフッソ加工フライパンを使うには?

①余熱は弱火から中火・使用中は強火に注意

②先に油を薄く塗ってコーティングを保護

③金属へらに気を付ける

④汚れを早めによく落とす
(いれっぱなしにしない)(洗う前にお湯か水を入れておくのもよい)

⑤熱い時に水につけない

だいたこんな感じです。

ちょっと厚手で良いフライパンを買われたら5年くらいは気持ちよく使えるはずです。
ぜひこの5つをぜひ守ってくださいね。