おぼえておきたい除菌対策の基本

コロナがはじまり、何にでもアルコールや次亜塩素酸を使いたくなってしまいますが、ここでちょっと覚えておきましょう。ウイルス対策と除菌は違います。除菌はウイルスあるなしに関わらず覚えておいてほしい生活の基本です。

ウイルスは怖いですが、「菌は健康な場合は多少は必要である」という考えもあります。何かもキレイすぎる必要なはく、やり方さえわかっておけば怖くはありません。雑菌や食中毒のことが気になると確かに除菌グッズが助けにはなりますが、ひとまずは昔ながらの基本的なこと覚えておくことにしませんか。

●常に手を洗い、清潔なタオルで拭く

お料理を始める前には必ず洗いましょう。これが基本です。特に魚やお肉、卵などに触れたときはそのつど洗って、きれいなタオルで拭くのが基本です。夏のタオルはこまめに変えたほうたいいと思います。
おにぎりを握るのが気になるなら、除菌石鹸で指や爪も洗い、ご飯を炊くときに梅干しや酢をいれて炊いたらいかがでしょう。

除菌でなくウイルス対策には石鹸で手を洗うことが必要です。

●スポンジはいつもきれいに

スポンジは雑菌の温床。洗ったらお日様の下で洗濯物のように干します。だからほんとは二つを交代に使うとよいです。スポンジもタワシも、毎日干す方が除菌には効果的なので2つを交代に使います。夏はスポンジも早め早めに交換しましょう。

●布巾、台拭きはときどき煮沸

週に1、2回は布巾を煮沸消毒してみてください。気になる方は毎日でも気持ち良いものです。
布巾を石鹸洗剤で洗ったあと鍋でぐつぐつと5分程。1枚なら1分でも良さそうな気がします。あとは少し温度が下がってから取り出して、固く絞ってから風通しの良い場所でよく乾かします。嫌な臭いもなくなりスッキリします。(手もしっかり洗っておいてください)

●木のまな板はいつも軽く濡らしてから使い、タワシで汚れを落とす

木に汚れを付きにくくするには使う前に濡らすこと。それだけで汚れが奥までしみ込まず、汚れても落としやすくなります。また、木そのものは抗菌作用があるので汚れをしっかり落として乾かせば実は衛生的です。木の汚れ落としにはスポンジでなくタワシが必需品です。汚れたまな板にすぐにお湯をかけると、逆に匂いや汚れが取れにくくなりますので、ぬるま湯でゴシゴシきれいに洗ってください。きれいな布で拭いてから日陰干しです。木のまな板は2枚を交代に使うと断然かびにくいです。

取れにくい汚れはタワシと塩でゴシゴシと。
木の道具にアルコール除菌を繰り返すと、木が痛む場合もあります。

●プラスチックのまな板は、洗剤で洗ってから除菌

プラスチックまな板は、普段は洗剤でよく汚れを落とすことが大事です。ブラシやタワシで洗った方が汚れがよく取れます。
あとはきれいな布巾で拭いて、まな板は浮かして乾かします。酢水をスプレーしたり、酢を含ませた布巾で拭くと除菌効果があります。

●包丁は取っ手もきれいに洗う

肉などの生ものを切った後で生野菜などを切るのは危ないので、包丁を使いわけるか、よく洗い、汚れを拭いてから使ってください。熱湯をかけただけでは肉のたんぱく質が固まって逆に菌の温床になることもあります。洗剤で刃と取っ手と、刃の柄の隙間も洗いましょう。刃の汚れはクリームクレンザーなどを付けてスポンジで落とすとすっきり洗えます。

食品衛生を管理するどの公的機関も、「台所道具を塩素系の漂白剤で殺菌パックしましょう」「まな板は素材ごとに変えましょう」「食材をかえるごとにまな板に熱湯を十分にかけて消毒しましょう」と必ず言っています。
毎回熱湯を沸かすエネルギーの消費や、漂白剤を乱用する無駄を考えると、調理人ならまだしも、私たちはもう少し従来のやり方を賢く理解したほうがいいと考えます。

つまり、除菌は汚れを落とすことが一番。菌をためないようにすることは、汚れをかき出すこと、熱湯を効率的に使うこと、できるものは天日干しすること、綺麗なタオルや布巾で清潔を保つこと、これが基本です。