和晒し(わざらし)とは?種類と使い方を解説

晒し(さらし)と聞くと、

「昔、おばあちゃんが使ってた布?」
「出産するときの腹巻に使うやつ?」
「着物着るときに補正する?」
「骨折ったときの三角巾?」

そんなイメージでしょうか。

近頃、晒しは台所の道具のひとつとして見直されています。特に台所で使う「和晒し」は、入荷したらすぐに完売する人気アイテム。

和晒しとは何か? どんな種類があるのか? 何に使うのか?

わかりやすく解説します。

和晒しとは

「晒す(さらす)」の意味は、日に当てて干したり、不純物を取り除いて白く漂白すること。

そこから、よく生活道具として使われる布「晒し(さらし)」は、主に、晒して白くした薄い木綿のことをいいます。(麻を晒した場合も晒しという)

晒しには洋晒しと和晒しがあります。

大きな専用機械で漂白剤を使用して短時間で仕上がる、固めの生地「洋晒し」に対し、昔ながらの製法で、釜で2日~4日かけて煮て精錬してつくる「和晒し」は、繊維にストレスがかからず、耐久性があり柔らかく表面がサラッとした仕上がりです。

和晒しは、昔から赤ちゃんの肌着ほか、浴衣や手ぬぐい、腹帯、台所まわりなどでよく使われてきました。

使うほどにふんわり柔らかくなり耐久性もあるため、現在では、使い方もふくめサスティナブル商品として見直されてます。

実は和晒しにも種類がある

晒しを触ると、ごわごわしたもの、さらっとしたもの、薄いもの厚いもの、通気性の有り無し、糸の太さなど、実はいろいろあります。

目の粗いものから順に並べると、文・特文・岡・特岡と区分けされます。

職人さんに聞いてまとめます。
キッチンパラダイスで販売している3つのさらしにはこのような違いがあります。

【にじゆら 和晒 幸さらし】
37cm×150cm(だいだい5枚分) 770円 ★★★

万能で使いやすく、おすすめです。自分で自在にカットする1枚布です。

30番手の細い糸を多くつかった密度が高い特岡生地。特に上質な手ぬぐいに使われています。特岡生地はさささと同じの30番手の糸ですが、打ち込み本数を多くすることで、滑らかで上質な肌触りの生地になっています。目が詰まっているので木製品を拭いたり水分を吸わせたりするのは得意です。

【和ざらしロールさささ】
ロール 5枚カット880円のセット★★

ロール(およそ19枚分)での販売と、あらかじめカットした5枚セットの販売。

さささは30番手という細い糸を使用した、岡(おか)生地です。
岡生地は目が細かく、滑らかで通気性に優れています。もっとも薄手です。

【吉田晒(よしださらし)】
1枚(50cm×33cm)180円 (カット販売)★

20番という糸を使った文生地です。(特文かどうかは知らない)
手ぬぐい以外にもタオル、はんかち、風呂敷などに向いています。
糸がやや太く、さらしの中では生活全般によく使われるもの。

 

普段使いには、どれを使ってもさらしには違いありませんが、若干の使用感が違うのがおもしろいところです。
いろいろ買ってくらべてみるのもいいと思います。

和晒しの使い方

拭く、包む、蒸す、敷くなど用途はさまざま。

・食器を拭く磨く
・テーブルを拭く
・野菜の水切り
・野菜をくるんでラップ代わり(濡らして)
・手拭き
・食器や料理のほこりよけ
・まな板を拭く
・まな板やすし桶にかける(濡らして)
・すし桶のご飯粒を取る(濡らして)
・豆腐やヨーグルトの水切り
・蒸し布として
・出汁漉し
・味噌漬け粕漬けの素材を包む
・茶きん絞り
・コーヒードリッパーとして

キッチンペーパーと違って洗って何度も使え、とっても経済的。
野菜の水切りなども最後までよく絞れてほんとに便利です。