卑しくない人になれますか
以前、女優の岸恵子さんがテレビに出演されていました。もう80を超えておられますが、とにかくまず見た目が若い。まぁ女優さんということもあるでしょうが、美しいのです。加えて、笑顔がチャーミングで、話し方やしぐさが可憐。かっこよすぎて見入ってしまいました。
岸さんの著書に、「わりなき恋」という本があります。パリの住む70代の女性と50代の商社マンの純愛を描いたもの。ちまたでは著者本人の実体験を書いていると噂をよび、そのお相手の会社までネット上で勘ぐられていました。
私も読みました。面白いです。
いいじゃないですか~。
70代の女性と50代の男性の本気の恋愛の話です。道ならぬ恋とするならば歓迎はできないにしても、互いの年齢にかかわらず恋愛ができるというのは、老年にさしかかろうとする私にも勇気(?)をもらえます。恋愛云々というより、「体が老いても心は老いない」「いくつになっても魅力を持ち続けることができる」という点で。
歳を重ねてもあのように凛として、いまもって好奇心にあふれ、ご自分の道をまっすぐ歩んでいる少女のような方にはほんと憧れますね。
インタビュアーから「どんな男性がお好きなんですか?」と、聞かれていました。
聞いた方は阿川さん。さすが、聞いて欲しいことを聞いてくれます。普通は80代には聞かない質問です。
「そうね~…..どんな方って…..ん~……」と、首をかしげながら考える姿がなんともかわいらしいです。「そうね…..私は、エレガントで……卑しくない人が好き。」思わず、「卑しい」ってどういう意味だったけと、スマホでググッてしまいました。1 身分・社会的地位が低い。「―・い身」
2 品位に欠けている。下品だ。「―・い言葉遣い」「根性が―・い」
3 貧しい。みすぼらしい。「服装が―・い」
4 飲食物や金銭に対して貪欲である。さもしい。「口が―・い」「金に―・い」
5 つたない。とるに足りない。
岸恵子さんのいう「卑しくない男性」ってどれでしょう?
どれかにあたってそうで当たってないような気がします。
これ!という言葉はないけれど、強いて言うならば…..
品位や服装や立ち居振る舞いはエレガントで、しかも心が清らかで、裏がない人。
彼女自身がそうありたいと思って生きてきたんだろうと思います。