中華鍋のメリットを解説

中華鍋はくっついて使いにくいと思われがち敬遠する方がいるかもしれません。

実は中華鍋は手早く美味しくできるし、なんにでも使える万能鍋です。鉄分もとれるというおまけ付き。高温で使っても劣化しないのも使いやすい点です。無人島になにかひとつ持っていくなら、私は使い勝手の良い中華鍋を持きたいと思っています。

そんな中華鍋の良さを7つご紹介します。

①高温炒めに、いい!

鉄は融点が1000℃以上。フッソ加工のように260℃で劣化せず高温にして平気。底が丸いため、熱をいっきにしっかりとらえて熱まわりがとてもいいのです。熱があたる表面積が広いので炒め物の効率がとてもいいので、熱が全体にすばやく伝わります。

②底が丸く、使える面が広い形状がいい!

中華鍋はあおりながら炒め物ができます。底が丸い(ほどよい高さがある)ので鍋をあおりやすいだけでなく、素材にまんべんなく熱がゆきわたり仕上がりがうまくいきます。宙に舞うように回転させながら炒めることで、強火で素早く、焦がさずに仕上げることができます。鍋広げて火を通すことができるのも中華鍋ならではです。

③揚げ油が少なくてよし!カラット揚がる

底が丸いのでと少量の油で揚げ物ができます。フッソ加工のようにコーティングが劣化する心配もなし。少し厚みのある鉄なら(1.6mmおすすめ)、温度の上下も少なく、少量の油でもカラりと揚がりやすいです。

*ガス・IH兼用の中華鍋は、油の量は必要ですが、コンロでの安定感があるので好まれます。

④煮物や茹でものに。煮汁がまわりやすい。

底が丸いので煮汁がまんべんなく全体にまわります。吹きこぼれの心配もありません。
鉄の場合は酸には弱いので、トマトソースを長時間煮るような酸味の強い調理には向かないので注意。

⑤木のせいろにいい!

蒸籠を上にのせると蒸し鍋に早変わり。蒸したごはん、野菜、とてもレンジではかないません。
水分をうまく調節して、冷めても美味しく食べられるのは、木のセイロだけです。

⑥肉を焼けて、いい。ただし条件付き

お肉は薄いフッソ加工フライパンで焼くより、むしろ鉄の中華鍋で焼く方が美味しいです。
特にキチパラの中華鍋は1.6mmで、肉焼きにはとても向いています。0.9とか1.2mmをお持ちの方は薄すぎて焦げることが増えます。中華鍋もそれぞれの商品で厚みが違い、ちょっと厚みがあり重めの中華鍋を選ぶと、お肉や野菜のグリルなど上手に火が通り美味しく焼けます。

⑦一生使えて、いい!

鉄の中華鍋は一生モノです。直径、厚み、仕上げなど、自分にふさわしいものを選んでずっと使ってください。使い込むとさらに使いやすくなるはずです。くっつきやすくなってもすぐに再生できます。

フッソ加工は高温で劣化しますが、気にせず調理できるのがいいですね。

山田工業所の中華鍋の良さ


プロ用としておなじみの山田工業所は、料理好きなら誰しも欲しがる、独自の「打ち出し製法」を用いた中華鍋です。人気がありすぎて、キチパラ特注の中華鍋も常に入荷待ち。年に何度かしか入荷できません。

「打ち出し製法」とは、1枚の鉄板を何千回もハンマーでたたく製法で、それによって鍋が薄くなり、密度が上がって頑丈になります。丈夫さと最上級の熱伝導を兼ね備えた鍋になります。

キチパラが販売している1.6mm。こだわりの厚み

山田工業所ではいくつかの板厚の中華鍋を製作していますが、キチパラは1.6mmの板厚を特注しています。
ほとんどが0.9mmや1.2mmの板厚ですので、「中華鍋は軽いもの」とお考えの方にはやや重く感じるかもしれません。確かにあおったりするには少し重いです。

ですが、1.6mmもあると、焼いたり揚げたりするフライパンとしてはとても使いやすいです。焦げにくく、熱が入りやすいためお肉もジューシー。長い間使って試して、この厚みの方が、さまざまな料理に活用できる万能性があると考えて選びました。青菜炒めなども焦げずにできます。

キチパラ特注。
錆びる中華鍋へのこだわり

山田工業所でも通常の中華鍋は、鉄が錆びないように「ニスあり」が販売されています。それもそのはずで、ニスを塗らずに出荷すると、すぐに錆びるからです。錆びた商品は店頭に並べられないので、お店としてもニスありを選びます。ですが、実際に使う側はこのニスを取り除いてからでないと油がなじまないので、「焼き切り」に一苦労します。焼くだけで30分~1時間。しかも家庭用コンロは自動消火センサーでうまくニスが取れず、いつまでも油がなじみにくいのです。

そこで、10年前からキチパラでは思い切って、ニスなしを特注することにしました。商品はビニール袋に入れて保管していますが、たまに少し錆びていますがご了承ください。油ならしすれば問題ありません。

迷えるサイズ選び

27cmが標準的なサイズですが、他の中華鍋より少し重いので普段使いに24cmをお買い求めになる方も多いです。30cmはご家族が4人以上いる方や、パスタや焼きそばなどもよく作る方には便利です。

フッソ加工のかわりに使うなら、小回りの利く小さい24cmを、お肉やハンバーグ4人分くらいは焼きたいという方は30cmを。ひとまず女性でもあおれる(振れる)サイズをという方は24か27cmでしょうか。

お弁当の揚げ物はガスIH用の24cmが便利です。